猫好きオッサンのメキシコ在住半生記

猫好きのオッサンがメキシコに住み着いた半生記

猫好きオッサンのメキシコ在住半生記-その3

メキシコに定住するまでの経緯-その3(陸路でロスアンゼルス~ティファナへ)     

グレイハウントのバス停の発券売り場でメキシコシティー迄と売り場のおばさんに言うと、珍しがられた。「気を付けてね~」とエールを送ってくれた。バスは30分程でやって来たので、乗車する。客は3割くらいでがらんとしている。次の停留所から乗り込んできた見るからにヤンキーの若者が着席するなり靴下にドル札を入れている。う~む、日本では考えられない強盗予防策だと、改めて日本は安全な事を実感すると共に、日本以外で暮らすのは中々注意する事ばかりだと考えてしまうと共に、これから先の事が又不安になって来る。バスに乗り込んだのは午前10時頃であったが、メキシコ国境側のティファナと隣接するサンイシドロの国境でメキシコの入国検査をすましバスはティファナのバス停へ昼の12時頃到着した。グレイハウントバスの黒人運転手が、聞き取りにくい早口な英語(当然ですね)で、「バスの切符はメキシコシティー迄だが、俺は此処から引き返すので、メキシコのバス会社で行ってくれ」ということでバスを降りたまでは良かったが、ここからシティー迄、言葉の通じない一人旅が始まることになる。日本に居た時に入手した情報と実際は違った点で戸惑いや、苦労をすることとなる。

当時のメキシコ長距離バス

バスターミナルの待合室はアメリカと違い、雑然としメキシコ人で混雑していたが、何はともあれ両替をしなくては。バス停内の両替窓口で、ドル建てトラベラーズチェックを取り敢えず100ドルだったか両替した。沢山ペソの紙幣と小銭やら補助通貨のセンタボス硬貨を受け取り何となくリッチな気分になる。しかし、スペイン語しか通じない、日本で英語を話せる日本人が少ないのと同じだ。ここで先ず第一の関門にぶち当たる。“どのバスに乗ればよい。。。。”音にしか響かないスペイン語の中でどうやってメキシコシティー行きのバスを探す?暫く途方にくれ乍ら考えていると、人間窮地に陥ると色々とアイデアが生まれるようで、「アナウンスが流れると人の動きがある」ことに目を付け、アナウンスが流れた後の人についていった。バスの乗車口でチケットを見せると、「違う」と身振りで分かり、そこで面倒ではあったが、アナウンスの度にバスを探しながら、2時間ほどで目当てのバスに乗り込むことが出来た。取り敢えずメキシコシティーまでは行けることが確実となりホッとする。

このバスでメキシコシティーまで行った!

バス停も薄汚れた感じであったが、清潔でクーラーの効いたグレイハウントのバスと違い、リクライニングは潰れたシートが3分の一を占め、勿論クーラーなど効くはずもなく、アメリカのバスの中古の払い下げという感じであった。確か午後2時頃であったと思うが、一路メキシコシティーへ向かって二日間の旅が始まった。その4へ続く

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