猫好きオッサンのメキシコ在住半生記

猫好きのオッサンがメキシコに住み着いた半生記

猫好きオッサンのメキシコ在住半生記-7

メキシカンラプソディー その1(アルバイトから本採用へ)

 話は前後するが、アルバイト期間に一番長く担当したのが、メキシコで生産するための図面のスペイン語化であった。日本語からスペイン語に翻訳するのと、材料の板厚等のサイズを㎜からインチサイズに変更する事と、材質もJIS規格からANCI等のアメリカ/ヨーロッパ規格に変更することで、色々と勉強させられた。

  アルバイト勤務で半年が経った頃、上司からアルバイトを続けるのなら、取り敢えず本採用に切り替えた方が、社会保険とかも入れるからどうする?と尋ねられ、日本の景気も未だ回復していない状況もあり、取り敢えず本採用にしてもらった。本採用になった配属先は生産管理部門。相変わらず図面のスペイン語化がメインの仕事で、偶に購買部の通訳に同行する事もあった。俺の様な人手が他に居らず色んな業務(経理・総務は除く)のサポートをさせられたものだ。

今も静かでこじんまりとした街。此処に工場進出

 

 工場の建設が終わり、上司と共に工場の方へ職場移転する事となった。先ずは、住まいを引っ越さねばと思っていたら会社が出張者用にホテルを借り上げるので当面はそのホテルの部屋を使っても良いという事でラッキー!工場の敷地内にある事務所棟の生産技術部に配属となり、机を一つ与えられ、引き続き図面のスペイン語化を毎日残業しながら、進めて行く。

俺一人が担当だから、残業代も制限なく体力の続く限り毎日ほぼ深夜まで作業を進めた。午後8~9時迄は、出向者の方々も仕事をされていたがその後は一人キリで、閑散とした事務所で黙々と図面に向かう。雑音がなくなり、中断する事も無く作業が一番進んだ時間帯であった。

疲れた時に飲んでいたカフェ・デ・オジャ

ホテルへ戻ると冷たい残り物の夕ご飯を食べて寝たと思ったら直ぐ朝のハード勤務。今風に言えばブラック企業になるのかも。でも、図面の書き方とかの勉強にもなるし、残業代も多く貰えるし全然苦痛ではなかった。

 工場に勤務して、殆ど図面のスペイン語化も仕上がって来たので、残業も2時間位になってきた。出向者や出張者の人とホテルで夕ご飯を食べ乍ら、色々社会勉強になる話を聞かせて貰うのが夜の楽しみとなった。当初は身の上話、職場での失敗談や経験談など。工場立ち上げの為の精鋭が来られて居たので、それはそれは、話が尽きることも無く、耳学問の宝庫で、仕事のやり方、進め方など色々本当に為になったのを思い出す。

工場から車で30分程の更に小さな保養地が住まい

 

一ヶ月無料視聴!

 又、職場で時間の余裕が出て来たので、工場の方へブラブラと気分転換がてら向かう。工場稼働前に現地の作業者の育成で来られて居る色々な専門職の工員さんに、邪魔にならないようにして、色々と機械の特徴とかを教えてもらう。旋盤、スライス盤、ボール盤、フライス盤等々、夫々の機械の加工の特徴を教えてもらった。何が何処で役に立つか分からないもので、次に説明する業務の担当に大いに役立つ事となった。

8に続く

読んで頂いて有難うございました。